目黒の魅力と目黒区政についてお届けするサイト「たぞえとめぐろ」目黒区議会議員 たぞえ麻友

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    <議案議決>LGBTアライの私が「同性パートナーシップの公的承認に関する陳情」に反対する理由

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【追記しました。2018/12/11】
<議案議決>LGBTアライの私が「同性パートナーシップの公的承認に関する陳情」に反対する理由

本日、本会議が終了しました。
主な議題は、手数料変更、区の施設管理業者の選定(指定管理者)などでしたが、いくつか特筆すべきことをお伝えしたいと思います。先ずは「同性パートナーシップの公的承認に関する陳情」について。陳情内容はこちらの画像をクリックしてご覧ください↓。


<追記>
私は当陳情を不採択(=反対)としました。決議の結果は、議員が34人で議長を抜いた33名で多数決で決まりますが、不採択17、採択16で非常に僅差で不採択に決まりました。
陳情内容には反対ですが、LGBTおよびSOGIの多様性と共生を進める政策について、更に広い視野で議論を進めたいからであり、後ろ向きな態度ではないことをお伝えしたいと思います。議場での意見表明の内容を掲載しました。以下をお読みいただき、私の反対理由をご理解いただけると幸いです。


このブログを掲載してから、ご意見を複数いただきました。
主に、「アライとは思えない!」というご意見です。
直接コンタクトを取ってくださった方お一人お一人に私の想いをお伝えすると、目黒区のおかれている状況、そして私が進めたいと思っていることに対して、一定のご理解を示していただけました。
しかし、今も、私に直接コンタクトを取ることはないけれども、私がアライと表明しながら今回の陳情「同性パートナーシップの公的承認に関する陳情」を不採択としたことに怒りやショックを覚えている方がいらっしゃるだろうとご指摘の中で気づかせていただきました。また討論には入れなかった、今後の目黒区政にLGBT及びSOGIを含む性の多様性・共生の推進についてどのように取り組んでいきたいかという私の想いも補足でお伝えしたいと思い、追記いたします。(追記箇所は緑で表示しております。)


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■  前提として、私たぞえ麻友はLGBTアライだということを表明しておきます。アライという言葉、聞きなれない方もいらっしゃるかと思いますが、英語で「同盟、支援」を意味するallyが語源で、LGBTに代表される性的マイノリティを理解し支援するという考え方、またそれを公言している人々を指す言葉です。アライである私が何故、当陳情を不採択とするのかを以下、述べます。

 先ず、ご紹介したいのは、東京オリンピック・パラリンピックに向けた東京都の動きです。今年の10月5日に都議会で可決された『東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例』は、2本の柱から成り立っています。一つはヘイトスピーチのない東京の実現、もう一つは性的マイノリティを理由とする差別のない東京の実現です。この条例は都道府県として初めてLGBTよりも広い概念である、性的指向・性自認いわゆるSOGI(Sexual Orientation(性的指向)とGender Identity(性自認)の頭文字をとってSOGI)を理由とする差別禁止を明確に規定した条例です。また、差別解消に向けて、今後都は基本計画を策定すること、また市区町村と協力して実行していくことを明記しています。我々はこの条例を受けて、区として何をしていくのか議論する必要があるでしょう。

 また、当陳情については、「同性パートナーシップの承認制度」について強く要望しておられます。その点については、LGBT法連合会が発表した、東京都の条例のポイントについての見解を一部抜粋して読み上げます。私が共感した視点をぜひお聞きください。
『法制度においてはその対象や被害者となる「誰が」に焦点を当てる「LGBT」ではなく、「何の」問題かに焦点を当てる「性的指向・性自認(SOGI)」を用いるよう提言してきた。その理由は、「LGBT」の文言を使った法制度は①「LGBT」であることをカミングアウトすることが法制度を使う要件となってしまうこと、②誰が「LGBT」であるかは誰にも証明することができないにもかかわらず、その不可能なことが要件となる可能性や、「LGBT」や「性的マイノリティ」のアイデンティティを持たない人が制度を使えなくなってしまう恐れがあること、などである。』これは法制度について述べていますが、パートナーシップ承認制度にも言えることだと思います。パートナーシップ承認制度ができることで、また排除される人が出る可能性についても考えなければなりません。

 とはいえ、このまま目黒区が都の条例に従うだけでいいとは思っていません。【陳情の趣旨】でも紹介されている渋谷区の条例を参考に目黒区議会でも議論をしたいと思っています。「渋谷区男女平等および多様性を尊重する社会を推進する条例」これが正式名称であり、「同性パートナーシップ条例」ではありません。多様性を尊重する社会を推進するものであり、同性だけにとどまらず、グラデーションと言われる多様な性を包含するものです。同性パートナーシップ承認制度を設置することをファーストステップとせず、より多様な性を包含する条例、制度を一緒に考えていきたいと思っています。ぜひ一緒に考えていきましょう。

 以上で、討論を終わります。

参考URLリンク
東京都「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例
LGBT法連合【声明】東京都の条例のポイントに対するLGBT法連合会の受け止めについて


<追記>
目黒区に同性パートナーシップ制度が導入されれば、陳情者の方含め多くの方が喜ばれることと思います。目黒区にお住まいの当事者の方も存じ上げています。一方で、当事者で「同性パートナーシップの承認制度」に賛同されない方がいらっしゃることも存じています。

私は課題への取り組み方として、一方が立てば一方が立たない状況に対して複数施策を揃えるなど工夫をしていく必要があると思っています。目黒区に「同性パートナーシップの公的承認制度」が導入されるとき、ひとつの制度の整備になってはならない、寄り添うために複数の制度を組み合わせて導入することが必要だ、というのが私の想いです。討論でも申し上げましたが、私は渋谷区の「男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を参考にしたいと思っています。この条例で定められている「渋谷男女平等・ダイバーシティセンター(アイリス)」のような相談を受けることができ、また交流や情報発信ができる拠点が必要だと思います。そこで様々なご意見を聞いたり、議論することもでき、その後の施策の展開にもつながります。また、宝塚市については、パートナーシップ宣誓書の申請は制度開始から2年間はゼロでしたが、専門相談窓口の利用はその間もあったそうです。もし、同性パートナーシップ制度だけが用意されると、「利用したい方はどうぞご利用ください、同性パートナーシップ制度以外のご相談は区では受けかねます」という状況が想定されます。それでいいのでしょうか?(目黒区では、「男女平等・共同参画センター 女性のための相談」で「性的マイノリティに関する専門相談ではないがお話をお伺いする」としています。)
また、以前、渋谷区で条例、札幌市で要綱の説明を受けてきましたが、地域や役所が対応できる素地を持ち合わせていたように感じます。一方、目黒区は「基本構想」(会社で言うところのビジョンや社是のようなもの)や「目黒区男女が平等に共同参画する社会づくり条例」にもLGBTやSOGIなど性の多様性・共生についての記載は、現在のところありません。時間はかかりますが、地域の理解を得て実施したいというのが私の願いです。遠回りになりますが、地域に性の多様性についての考えが浸透し、より多くの地域の方から祝福されるパートナーシップ承認制度にしませんか?(←ここで「同性」を外したのは、陳情では「同性」パートナーシップ承認制度とされていましたが、千葉市が実施予定の「同性」や性的マイノリティに限定せずしていないパートナーシップ承認制度などもあり、ここも論点の一つになっています。)

今後についてですが、現在目黒区では「目黒区基本構想」の改訂に向けた検討が進められていいます。私は陳情内容にある「魅力ある多様性を認められる都市」=性の多様性・共生の考えを盛り込んでいくべきだと考えており、働きかけています。また、上記で述べた複数の施策を揃える工夫について、提言してまいります。
目黒区は「目黒区男女が平等に共同参画する社会づくり条例」を23区で1番に取り組み、子どもの人権を守るための「目黒区子ども条例」など、人権意識を高く持ち、取り組んできた過去があります。そのような目黒区にあって、性の多様性・共生に取り組まないはずはなく、役所の職員研修、教職員への研修などソフト面での対応は実施しています。区役所に期待するとともに、後押しをしていきます。

先ずファーストステップとして「同性パートナーシップの承認制度」を求める方々とステップは違いますが、陳情にある「目黒区を性的マイノリティにとっても住みやすい、魅力ある多様性を認められる都市に」するというゴールは同じです。
今回、「同性パートナーシップの承認制度」についてブレーキをかけてお怒りを覚えた方々に、このブレーキが目黒区を「魅力ある多様性を認められる都市」に変えるアクセルだったんだ、と感じていただけるよう働きかけてまいります。どうかご理解を賜りますようお願い申し上げます。