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ロボットのまち、神奈川県さがみを視察!

神奈川県の「さがみロボット産業特区」を視察してきました。 (1月22日、目黒総合戦略等調査特別委員会の視察です。)

【先ずは特区紹介ムービー!】
http://sagamirobot.pref.kanagawa.jp
イメージキャラクターは人間を守るロボット「鉄腕アトム」。
神奈川フィルハーモニー管弦楽団の音楽、映像が素敵なので、見てみてください。

【視察先】
・神奈川県庁 産業労働局 産業部 産業振興課
・特養老人ホーム芙蓉苑(生活支援ロボットの実証実験中)
・湘南ロボケアセンター

地域の特徴として、相模川沿いに自動車・電気機器・一般機械の工場や研究所などが集積していた。
神奈川県として、10年以上にわたりロボット産業振興策を打ってきたことに加え、 実証実験に適した公的機関・施設などがあるという条件が整っていたことから、生活支援ロボット※の商品化や市場の確立を目指し、実証実験を始めとする様々な支援を行っている。国の「国際戦略総合特区(H24〜H29)」「地域活性化総合特区」の認定を受け、規制緩和、財政・税制・金融支援を進めている。
※生活支援ロボット:介護・医療ロボット、高齢者等への生活支援ロボット、災害対応ロボット

◆規制緩和により実現した実証実験の一例
・公道実験の制限の緩和
→自動運転の実証実験の公道使用許可日数が大幅増
・超広域帯無線システムで利用できる周波数帯の規制緩和
→災害時、ガレキの中に閉じ込められた被災者を探知するロボットの実証実験が実現。

◆常設の実証実験の場
・元高校を利用し、校舎を福祉施設に見立てた実験、体育館でドローン、グラウンドで自動運転の実証実験などを進めている。
・(視察)特別養護老人ホームで介護ロボットを使用してもらい、商品の改善点を企業にフィードバックする取組み。
〈paro(メンタルコミットロボット)〉
人口知能が組み込まれており、名前をんであげるとだんだんなついたりと知能が成長する。重さが2キログラム程度とぬいぐるみよりも重いが、赤ちゃんのような抱き心地。セラピー効果が期待されるとのこと。
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◆ロボットスーツHAL®によるトレーニング
@湘南ロボケアセンター
(藤沢市、茅ヶ崎市の助成制度あり)
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ロボットスーツHAL®はCYBERDYNE社(本社:茨城県つくば市)が開発したアンドロイド型ロボット。アンドロイド型というのは、人の意思によって動かすことができるという意味、人間の脳が発する伝達信号を皮膚で読み取り動くもので、これまでの決められた動作を繰り返す・コントローラーによる操作で動くものとは一線を画すロボットです。
頸椎損傷や脳梗塞などでマヒしてしまった脚・肢体をHAL®で動かし、脳に脚・肢体を動かせたという成功体験を繰り返し送ることで、運動機能を回復させるものです。実際に、自力歩行が困難だった人の9割がトレーニング20回を超えるあたりで変化が見られるそうです。病院では、リハビリが始まるまでは怪我の治癒が第一であり、入院中は可能な限り安静を求められるそうですが、歩く、曲げるなど筋肉の動きを忘れてしまうと回復に時間がかかるそうです。当センターでは、藤沢市、茅ヶ崎市の市民は助成制度があるのですが、遠方からもトレーニングを受けたいという方が通われているそうです。患者さんのBefore/Afterを見て、もし自分自身が交通事故や脳梗塞などになって動けなくなったら絶対に通う!と思いました。ただ、保険適用ではないので、全額自己負担という点が辛いですね。ドイツでは既に労災保険適用となっており、もうすぐ一般の医療保険にも適用される予定だそうです。患者さんのQOL向上の観点から、また費用の観点からも有効だと感じました。
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HALを体験させてもらいました。自分が腕を曲げると、その信号をHALが受け取り、脚を曲げ伸ばしします。腕を動かす!という信号を出すだけでもHALを動かせるそうです(アニメで言うところのニュータイプ!!私はニュータイプではありませんでした。。。)

今回の視察で、ロボットの概念を広げられたように思います。今まで、アイボやペッパーくんといった何かを模したロボットはなじみがあったものの、介護やリハビリなど人の役に立つ、人を活かすロボットについてはまだまだ知りませんでした。
何よりもこの神奈川県の相模川沿い(+相模縦貫道路)の「地域の特徴・強みを活かした特区」という取組みがまちづくりの観点から見習うべきポイントだと思いました。また、神奈川県庁さんは、商品化されたロボットの販売にも携わったり、企業が国の助成金を申請するときのアドバイスをしたり、あらゆる側面でサポートしている話しには驚きました。これらの成果は、神奈川県はもちろんのこと日本のロボット技術全体のレベルアップに寄与することでしょう。地方から発信される世界最先端の技術、今後の発展がますます楽しみです。