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学童の宅配弁当導入までの道のり
~お弁当プロジェクト~

少し前から、春/夏/冬休み期間の学童保育クラブ(以下、学童)にお弁当を持参しなくてもいい仕組みについて、また宅配弁当の導入について、ご要望やお問合せをいただいています。

議員として目黒区が実施することを要望していますが、現時点では見通しがたっていません。区の検討を待っている間に、子どもは成長していきます。
そこで、今回は1人の保護者として学童の父母会で宅配弁当の仕組みを導入した経緯を紹介します。個別のご相談も受けますが、先ずはこのブログを参考にしていただければと思います。

【前提:目黒区の学童含め、放課後の過ごし方】
目黒区の小学生たちは、放課後を自宅や公園で過ごしたり、お稽古に行ったり、そして学童(民間、公立)に行ったりなどいろいろな場所で過ごしています。現在目黒区は、学童の待機児童解消のために施設の他のフロアを借りたり、新設したりと事業を拡大しています。また、子ども教室、ランドセル広場(家に帰らず学校の校庭で過ごせます)、中根小学校と東根小学校ではランドセル広場(拡充)が実施されています(正式名称「放課後子ども総合プラン」)。

【学校の長期休業時のお昼ごはん】
子どもたちが放課後過ごす場所の一つである学童ですが、夏休みなどの学校が長期休業の際は一日を過ごす場所になります。(ランドセル広場(拡充)でも過ごすことができます。)その際、お昼ごはんはお弁当持参となりますが、保育園や学校では給食がある日頃に比べると仕事+お弁当づくりはなかなか大変です。
そこで要望として出てくるのが学童におけるお昼の提供としての宅配弁当です。他区では区がとりまとめをしているところもあり、冒頭述べたように区議としては区がとりまとめることを要望していますがなかなか進まないのが現状です。

【進む父母会主体の宅配弁当の取り組み】
現在、目黒区内の学童では「父母会」が主体となって宅配弁当の取り組みが進み、中根/中目黒/油面学童にて学校長期休業の期間、民間のお弁当屋さんからの宅配を受け付けています。具体的には、上記3つの学童はシャショクラブ※を通じてお弁当を発注し、学童は届けられるお弁当を受取り、保管をしてくれます。
※シャショクラブ:㈱RETRY社のサービス。保護者はスマホやパソコンからシャショクラブのシステムで発注行い、父母会は日々のお弁当発注をとりまとめる必要がありません。

では、どのように宅配弁当の取り組みが実現するのか、私が一保護者として経験したそのステップを記載します。(ただし、昨年の冬からの試行であり、正式な稼働ではありません。)

【宅配弁当までのステップ】
<はじめに>
大事なことを先にお伝えしておこうと思います。それは、学童が宅配弁当を導入することでどのような影響が出るのかを知ることの大切さです。
子どもたちが安全に遊び、過ごす場所としての環境づくり、学校の長期休業時のときは丸一日の保育であること、また子どもたちはいろんな食品アレルギーを持っていること、さまざまなリスク管理が必要です。
その中で、学童は【お弁当を預かって何かあったら、どうしよう】という懸念がどうしてもあります。ぜひ、学童の先生たちが日々、どのようにして子どもたちのことを考えて保育しているのかを聞きながら、話し合いを進めていただければと思います。

<ゴールの確認>
①「確認書」の締結
父母会会長と各学童の責任者とで、「確認書」を取り交わすことです。「確認書」には宅配弁当に関する学童と父母会の責任の所在やさまざまな取り決め(父母会に所属していない世帯も利用できるようにするという条件、トラブルへの対処、お弁当を運ぶ経路などなど)を記載します。確認書のひな型については、ステップ3をご覧ください。
②保護者への周知
ゴールであるだけでなく、随時保護者へ周知することで学童全体の宅配弁当への仲間を増やしましょう。

<ステップ1>学童父母会の役員に相談
先ずは父母会の役員に宅配弁当の導入に向けて検討を進めたい!と伝えることでしょう。ゴールである確認書に合意のサインをするのは父母会の会長なので、大前提として父母会役員さんが一緒に進めてくれることが必要です。(父母会がない場合は、このステップを参考にしながら、やってみましょう。または、ご相談ください。)

<ステップ2>仲間を募ろう
1人でやってもいいのですが、結構大変なので、一緒に動いてくれる仲間がいると心強いです。やっていくうちに集まります。同じ学童で「お弁当、頼めるようになったらいいよね!」と声をかけてみてはいかがでしょうか。
私のときは、私に2~3人が声をかけてきてくれたことに加えて、父母会が利用している「らくらく連絡網」というツールで、全世帯によびかけてみました(LINEや紙のお便りなど、使える手段で)。仲間とはLINEで意見交換しながら進めました。

<ステップ3>各方面へのホウレンソウ
① 父母会役員:適宜、進捗報告しましょう。
② 学童:宅配弁当の導入について一緒に検討してほしい旨を伝えるとともに、「確認書」のひな形を学童の責任者にお願いしてもらってください。(もらえなかったら、子育て支援課または、私までご連絡ください。)そして、その確認書を元にどのような懸念点があるのか話し合いをしてみましょう。
③ お弁当会社:確認書の条件の中に、各お弁当への「児童名のラベル」貼りつけがあります。これができるお弁当会社さんを探しましょう。現在、お弁当を依頼する学童が増えているので、早めに探されることをおすすめします。

<ステップ4>全保護者に途中経過を報告(お便りや各種連絡ツールで)
●どのお弁当事業者に依頼するかの見込み。(お弁当事業者名、決め手、発注フローなど)
●学童の先生と話し合って出てきた懸念点
●父母会やプロジェクトが担う仕事の確認

<ステップ5>お弁当屋さん・学童・プロジェクトメンバーで打ち合わせ
ステップ3で出てきた懸念点について、お弁当屋さん(または取りまとめてくれる会社)と共に、学童が懸念していることのうち解決できること、できない場合はどうするのかを話し合います。
また、宅配の車はどこに留めるのか、保管場所はどうするのか、トラブルの際はどうするのか。トラブルの例えとしては、お弁当の取り間違いが起きたらどうする?とか、お弁当がお昼になっても届かないときはどうする?などを想定し、どのように対応するのかを考えておくとみんな安心できると思います。(私が取り組んだ学童では、最初はプロジェクトメンバーが学童との連絡役を担い、新年度とともに学童父母会の中にお弁当係を創設し、トラブル対応にあたることにしています。)

ここで確認書の内容を固めてましょう。

<ステップ6>確認書の締結
話し合いに基づいて、確認書を記載し、文言の確認を学童にお願いしましょう。文言が完成したら、双方サインして締結完了です。

<ステップ7>保護者にお弁当の仕組みについて周知
私が取り組んだ学童父母会では、試食ありの説明会を実施しました(実施は2019年冬休みの前です)。その説明会の周知、説明会当日の運営は結構大変かもしれません。でも、私はやってよかったなと思います。子どもがどんなお弁当を食べるのかを知りたい人が多かった。また、宅配弁当の導入は何かトラブルがあると大変です。なので、利用する保護者にはこの仕組みを理解してほしかったし、顔見知りになっておきたかった。もし、トラブルが起きても、一度会ったことのある人の方が話しやすいだろうと思ってのことです。(今年の夏休みに向けては新一年生や途中入所の方には新型コロナウイルス感染防止のため、オンライン説明会を実施、試食は受取りにきてもらい一緒に食べることはしませんでした。)

説明会で使ったスライドを掲載しておきます。(学童名などの記載は変更しました。)

<ステップ8>実際に利用するための手続き
・お弁当の発注システム登録の手続き
・連絡ツールへの登録(何かしら利用者全員が連絡をとりあえるもの、質問などやりとりできるように) をしてもらいました。

<ステップ9>発注!お弁当が届く!
学童には折りをみて様子を聞いてみましょう。何かトラブルがあったら対処します。
また、長期休みが終わったら、振り返りの話し合いをしましょう。

お読みになっていかがでしょうか。書き始めると「なかなか書き終わらない!?」と焦りました。大変ではありましたが、今後も多くの保護者が助かるであろうこのプロジェクトは非常に意義のあることだったと思います。
また、お問合せいただいたら、私が作成したお知らせなど各種資料はお渡ししますので、おしゃってください。
そして、一緒にプロジェクトを進めてくれたメンバー、そして現場でご対応いただいた学童の先生方にこの場を借りて感謝の気持ちをお伝えします。ありがとうございました!!!!